【スマホ依存脱却計画その1】夜の自由時間はミステリ小説を読む

いとこと叔母のほぼスマホ不要生活を知り、私もスマホ依存(手前)から脱却できないか?と考えた。

これまでなんとかスマホを触る時間を減らそうと、あれこれ試してきたけど、あまり見ない期間が続いても、少し経つとリバウンドしたみたいに1日に何時間も見続けてしまう日があったりして、悩ましい。

スマホをみる時間を読書に置き換えられたら、いいんじゃないか?

いとこと叔母にこの夏会って、彼女たちが日がな読書をして過ごしていることを知り、そんなスマホ依存脱却計画が浮かんだ。

いやいやいやいや。

そもそも、仕事で疲れて本を開く気力がないからこそ、だらだら時間を潰せる楽なスマホに逃げちゃうわけで、スマホ時間を読書時間に置き換えるのって、かなりハードル高くないか?って思いもあった。

そこで重要なのは、選書だ。

ひとくちに本っていっても、いろんなジャンルがある。

ファンタジー、SF、ミステリ、ホラー、エッセイ、ノンフィクション、恋愛小説、青春小説、純文学、自己啓発、実用書・・。

で、私がスマホ時間を読書時間に置き換えるための初期段階として選んだジャンルは、ミステリ小説だ。

理由としては、ミステリ小説って犯人がわかるまで読むのを止められない場合が多い。中断できないんだ。そういう意味で、基本読み終わるまでスマホを見ることがないんじゃないかと思った。

私の場合、ミステリ小説は、休みの前日に手をつけると、続きが気になって眠れなくて、けっきょく夜を徹して読むってことがよくあったので、スマホを遠ざけられるんじゃないか?って考えた。

あと、これは大前提なのだけど、kindleとか電子書籍はNG。絶対紙の本で読む。

仕事から帰宅し、夕食を済ませ、諸々の雑事を終わらせ、寝るまでの数時間を読書に充てるべく、図書館で借りてきたミステリ小説を読むことにした。

選んだ本は『方舟』夕木春央 著(講談社)

実を言うと、この本の評判をほぼ知らずに、ほとんど情報がないまま、読みはじめた。

話題になったミステリ小説ってくらいしか知らなかった。

最初の数ページで、脱落しそうになった。仕事で疲れてるし読書に集中できそうにない。いや、でも読み進めてみようと30ページくらい進んだところで、けっこう面白くなってきて、60ページすぎる頃には、続きが気になって仕方がなくなった。

いつもは11時過ぎには寝るのに、気になって12時半まで読み続けたが、次の日仕事があったため、後ろ髪引かれる思いで寝ることにした。

次の日も帰宅してから、夜の自由時間に続きを読みはじめた。物語の結末が知りたい!犯人は誰? 気になってしまって最終ページまで一気に読んだ。

『方舟』を読んでいた2日間は帰宅してからほとんどスマホを触らなかった。

これは効果あるかもしれん!!!

ただ、読書がノってくるまでの最初の離脱しそうな時間を、いかに越えられるかが大事かも。

この『方舟』って小説、なんというか登場人物のバックグラウンドとか心理描写に乏しかった。登場人物が多くて最初の数ページで本を閉じたくなったのだけど、ある地点からグイグイ面白くなって、そこからはもう夢中だった。

最後の最後、大どんでん返しがあって、思わず「おぎゃーーーーーーー!!!!」って叫んだわ。

怖かったよ。なんだよこれえええ。

スマホのブルーライトとは別の意味で夜眠れなくなった。ちょっと後味悪いなあっていう。

そういうことで、私にとっては、ミステリ小説を読むっていうスマホ脱却計画は、けっこうイケそうな気がしている。

仕事から帰宅後は、続きが気になる系のミステリ小説を読んでみたい(って、長続きするかわからんけど)

そして、日々の読書が習慣づいたら、他のジャンルの本も少しずつ読んでいきたいなあ。やっぱり読書ってエネルギーが必要で、映像みたいに受動的に流れてはこない。自分で読み進めるパワーが必要なんだ。

以下ネタバレ(もし『方舟』を読んでみたいと思っている人は読まないでね)

本来なら皆を助けるために犠牲になるはずだった麻衣がひとりだけ助かるという結末だったけども、実はずっとひっかかることがあった。

あの大きな岩が動くほどの大地震があったわけだ。地下にいる登場人物たちは、それが地震だと思っているけど果たして本当にそうなのか?

実は地震ではない何かもっと違う・・そう世界の終末的な恐ろしいことだったりするのではないのか?

麻衣は自分が助かるために計画を練り全員を欺きひとり助かるわけだが、地上に出るマンホールを開けたとき、そこには実は荒野が広がっていたりはしないか?

もっともっと筆舌に尽くしがたい絶望が、地下で死を待つしかない他の登場人物たちとは違う種類の絶望が待っていたりはしないか?

そんなことを考えて、身震いした。

日記

Posted by えりとえりたす